『人事労務戦略』構築専門のコンサルタント 株式会社サムライズ

No.3話:『労働者が働きやすい職場を作る。』とは、労働者におもねることではありません。

「品川さん、あたなはよく『労働者に選ばれる会社にしなさい。』『労働者が働きやすい職場にしなさい。』と言われるが、経営者が労働者に阿る(おもねる)ことになり、結局、労働者と会社にとって良くない結果を招くのでよろしくないのではないか。」と何人かの経営者の方からご指摘を受けます。

また、「最近は『働き方改革』といって法律が労働者よりになり、会社がますます労働者より立場が弱くなっている。しかも労働者が法律に基づいて、権利ばかり主張して成果を残すといった義務を果たさなくなった。キミはそれをよしとするのか。」という疑問を投げかけられたりもします。

これは全くの誤解です。

労働者がイキイキと働き、その能力を遺憾なく発揮できる環境を整えることが「働きやすい職場」であり、その働いている人たちを見て他の人たちが「あんな会社で働きたい」と思われることが経営者にとって求められるということです。

「おもねる」というのは、会社側になんらメリットもなく「言いなり」状態になることを言うのであり、私が申し上げる「働きやすい」会社のその先には、従業員が大きな成果を生み出し会社が更に発展している姿があります。

また、最近の「働き方改革」による法改正の動きも、「労働者寄り」ではなく会社にとってもプラスになると考えてください。
労働者の健康や柔軟な働き方に配慮した法改正は、前述のとおり従業員の「働きがい」につながりますし、つなげていかなくてはなりません。
確かに昨今の労働者の「権利意識」は以前よりも大きくなっていますが、「権利と義務」は表裏一体ですから、当然、労働者により一層の義務の履行が求められます。

すなわち、労働者として会社に結果を残すことが求められるわけですから、さぼっていたりすると職務怠慢がこれまで以上に問われます。このことは経営者にとっても意識改革が求められることになります。
すなわち、教育しても成果を残さない、指導しても真面目に働かない労働者に厳しい姿勢で臨まない「甘い」経営者の対応への変革です。
実際によくこの手の労働者の対応についてご相談を受けることがあり「なぜ、まだ雇い続けるのですか。」とご指摘すると、「労務トラブルに発展させたくない。」「労働者がかわいそうだ。」といったのが理由で2の足を踏む経営者がいらっしゃるのも事実です。

こういった対応は、真面目に働き、成果を残している他の従業員からどのように映るでしょうか。おそらく「こんな緩い会社でこれ以上働きたくない。」と思われているか、「不真面目に働いても解雇されないなら、自分もそうしよう。」と思われているのではないですか。

不真面目な従業員を放置できるような環境ではなくなっています。「働き方改革」は決して労働者寄りの政策ではないのです。
不真面目な従業員には「真面目に働き、技能、知識、経験を積んで職務能力を向上しないと給料も上がらないし、職場も失うかもしれないよ」といって叱咤激励し、育成するのが経営者の務めではないでしょうか。

「世の中が労働者寄りになった」と言っている場合ではないと思います。
考え方を変えてみませんか。

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