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No.43話: 従業員から信頼される経営者の条件とは何でしょうか。

事業運営の最高責任者である経営者はリーダーシップを発揮して、従業員を引っ張っていかなければなりません。そこには従業員のフォローシップが必要となるわけですが、当然そこにはリーダーへの熱い「信頼」が不可欠になります。「信頼」していないリーダーに心の底から全力で協力するメンバーはいませんからね。

では、経営者が従業員から「信頼」を得るには何が必要でしょう。大きくは2つあると思います。最初の一つは「経営者が従業員を信頼する。」ということです。採用手続きを踏んで雇用契約を結んだ以上、その従業員が「誠実に仕事をして、成果を残してくれる。」と信用し、業務遂行を任せることです。もちろん杜撰な管理によって、「不正し放題」の緩い職場が形成されるべきではありませんが、「仕事を怠けるのではないか。」「会社の金品を横領するのではないか。」「顧客を持ち逃げするのではないか。」と疑っていてはキリがありません。また、従業員も経営者から心底「信頼」されていないと感じると、仕事に取組み意欲を削がれ本来の力を発揮することはできないはずです。そうならないためにも経営者はまずもって、従業員を「信頼」することです。

もう一つは、「従業員との約束は必ず守る。」ということです。経営者と従業員との関係に限ったことではありませんが、人間は約束を守らない相手に「信頼」を寄せることはありません。約束を破られた瞬間に相手に対する「信頼」が消えてしまうことは、誰しもが経験することです。これは経営者と従業員の関係においても同じです。

従業員が「遅刻や無断欠勤をしない。」といった服務上の約束を守ることを求めていると思います。そして、その約束が守れなかった場合は、経営者がその従業員への「信頼」を失ってしまいます。これは従業員も同じですが意外と経営者が従業員に対して「約束を守る」ことを安易に考えている場合があります。

「今年は見送ったが来年は必ず課長に昇進してあげる。」「このプロジェクトが完了したら希望する○○課に異動してあげる。」「○○の資格を取得したら給料を上げてあげる。」など従業員に約束をしたものの、方針の転換や人員の問題など約束したときと経営の事情が変わって約束を履行できないという経験はないでしょうか。「確実にそうするとは約束していない。」という経営者の反論をよく聞きますし、約束をしたことすら覚えていない経営者もいます。

しかし、言われた側の従業員は明るい自分の未来に関する約束ですからキッチリと覚えています。逆の立場であれば同じように覚えていると思いませんか。「覚書でもあればまだしも、口約束なんて何の証拠にもならない。」と開き直ることなかれです。「1年前と事情が変わってしまった。申し訳ない。」という経営者のお気持ちは理解できますが、「約束を破った」事実は変えようがありません。

事情はどうあれ、約束を反故にされた従業員は当然、経営者への「信頼」を失うか、著しく低下させます。その影響はその従業員の「勤労意欲の低下」あるいは、その従業員そのものの「喪失」につながります。約束の不履行は重大な事態を招きます。だから、経営者として約束は必ず守る、もしくは守る自信のない約束はくれぐれもしないことです。

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