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No.51話:「有能な人」「仕事ができる人」の判断基準は統一していますか。

「Aさんは同期の中で最も優秀だね。」「Bさんは営業1課の中で1番仕事ができるよね。」という上司や同僚の評価。言われたほうは当然「光栄。うれしい。」と感じるはずです。しかし、何をもってその従業員の「優秀」「仕事ができる」を判断するのでしょうか。

例えばX課長のときはAさんに対して「出勤は遅刻ギリギリ。机の上は乱雑で書類管理はできていない。ボサボサ頭で、挨拶はキチンとできないが、いつも営業成績はトップを維持しているので、仕事ができる人材だ。」と成績重視で高評価であったが、Y課長に変わった途端に「営業マンとしての姿勢がなっていない。営業成績は残しているが強引に取引先に押し込んだ作った数字なので本当の実力ではない。」と逆に態度や姿勢重視で低い評価に。「そんなことある?」と思われるかもしれませんが、実はこういったことは職場では往々にしてあることです。

では、なぜこのようなことが起こるのでしょうか。それはAさんの能力、成績を測る「モノサシ」がX課長、Y課長で異なるからです。もちろん、評価は生身の人間が行いますから多少は違う結果が出ることはあります。しかし、評価する上司によって評価結果がこうも大きく変わるのは明らかに、それぞれの持つ「モノサシ」が違うからです。これは評価としては好ましいことではありません。何故なら「モノサシ」が違う、つまり評価基準が違うと前述のように評価する人によって結果が変わるので従業員はとても混乱します。これは会社にとってもマイナスです。評価基準にこのような「ブレ」が生じては決していけません。

では、何をもって「ブレ」のない評価基準につながる軸を設けるべきでしょうか。それは各社がもつ、従業員に「求める人材像」ではないかと思います。ある会社が「顧客の利便を第一に考える人」を「求める人材像」とするのであれば、「顧客への対応を専一に行動する」従業員が評価されるべきです。一方、「会社の利益を優先に考える人」を「求める人材像」とする会社であれば、「顧客から苦情があっても、会社の利益につながる行動をする人材」が評価されなければなりません。(個人的には賛同しませんが。)

いずれにしましても、評価基準はあくまでも会社ごとのものですから、部署が変わっても、上司が変わっても同じ「モノサシ」で測られるので、その従業員の行動が同じであれば、その会社ではほぼ同じ評価結果となります。

逆に、会社が変われば評価基準は当然違いますから、同じ行動でもその従業員に対する評価は変わります。つまり、Gという会社では評価されず不遇をかこっていたけれど、Hという会社に転職したら評価基準が違ったので良いように評価され、能力を発揮することができたということが起こり得ます。

従って、会社ごとの評価基準が「ブレ」なければ、評価がかんばしくない従業員は「この会社に残るのであれば行動を改めなくてはならない。」あるいは「自分の行動を受入れてくれる別の会社で活躍しよう。」と判断することができます。

以上のように評価の軸がしっかり確立されていることは会社にとっても、従業員にとっても大切なことですから、御社の評価基準が「ブレ」ていないか良く点検してみて下さい。

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