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No.56話:「挽回できる」風土が会社組織には必要ではないでしょうか。

宮下英樹さんの「センゴク権兵衛」という歴史漫画に夢中になっています。戦国時代の実在の武士である仙石権兵衛秀久が主人公の物語です。実はこの人物、歴史家や歴史小説家にはすこぶる評判が悪く、司馬遼太郎氏は「夏草の賦」という小説で、無能の武将として描いています。「センゴク権兵衛」でも猪突猛進で動き、上官の羽柴秀吉からはいつも「あのバカ」とあきれられるものの、どこか憎めない人物として描かれています。

ところで、この物語は「挽回」がテーマとなっています。「センゴク」シリーズでは、主君である織田信長は「戦場での失敗は当然許されないが、失敗をそのままにして名誉回復しようしない武士が最も許されない。あやまちは武功で挽回しろ。」という言葉で、ことあるごとに部下の武将を叱咤激励します。信長の死後、豊臣秀吉の天下統一戦において仙石秀久は「夏草の賦」でも描かれるように、九州征伐の「戸次川の戦い」のときに島津軍に大敗し、敗軍もまとめずに一人でぶざまに命からがら領地に戻ります。そのため、主君の秀吉は激怒し10万石の領地は没収され、浪人することになります。

浪人中に仙石秀久は高野山にこもり、これまでの自分と向き合うとともに多くの人物に出会い、人との「絆」の大切さを感じ、今の自分に無理をせず肩肘を張らず「挽回」の機会を待ちます。そして過去に貸しがあった徳川家康から「借りを返してもらう」かたちで、「陣借り(割当てられた陣地の一部を借りること)」という支援を受けて、小田原征伐で戦功をあげ豊臣秀吉から赦され信州小諸5万石の大名へ復帰し見事「挽回」を遂げます。物語は現在、秀吉の死、そして関ヶ原の戦いにむかって今も続いています。週刊「ヤングマガジン」で連載中ですから、ご興味があれば是非一度。(脱線ですが仙谷氏はその後、信州から但馬の出石に転封になります。そのとき信州から持ってきたのがお蕎麦。有名な「出石そば」につながります。)

さて、この「挽回」という言葉、今の世でも社会人にとって必要なことではないでしょうか。日本の社会は「失敗を許さない」風潮にあるといわれ、会社で一度大きなミスをして損失を出してしまうと閑職に回され、そのままということがあります。会社を作っても倒産すると大きな借金を個人で抱え、完済でもしない限り銀行から融資を受けられず、新たな事業に挑戦することが日本ではとても難しいようです。

一方、アメリカでは事業の失敗は大きなマイナスとはみなされず、本人にその気があれば何度でも新しい事業に挑戦できるようです。これが「アメリカン・ドリーム」の実現につながり、今のアメリカ経済の源となっています。

日本でもそろそろ「失敗を許さない」風潮を改めるべきではないでしょうか。従業員も人間ですから経営者と同じように仕事でミスをし、選択を間違えてしまうことがあります。「悪意による」ミスはもちろん許されませんが、トライや努力した上での失敗や間違いは注意と改善指導する一方で、その行為に対して経営者は「寛容」であるべきだと思います。この「注意・指導」と「寛容」さのバランスが、従業員の「次こそは!」という「挽回」の気持ちを奮い起こさせるのだと思います。このことはかつての織田信長の天下統一と同じように、あなたの会社の事業発展のパワーにつながるのではないでしょうか。

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