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No.65話:「良いところ」と「悪いところ」のバランスの良い指導がとても大切です。

「仕事の強みは自分が一番よく知っている。」と思いがちですが、意外とその「強み」が間違っていて、他人に言われて初めて本当の意味での自分の「強み」に気がつくことが多いようです。

長所にしても短所にしても同じことで、「自分が一番、自身の長所や短所を理解しているつもりだ。」と思っていても、それはあくまでも「知っているつもり」であり、家族や周りの友人、同僚が感じている長所や短所が最も正確なものに近いのではないでしょうか。

さて、この「自分の長所や短所」がわかることは人生にとって非常に重要なことです。短所が分かれば「改善しよう」と思うことができます。また、長所が分かれば「伸ばそう。活かそう。」と行動に移すことができます。そして短所を修正し、長所をより良くすることができれば、その人の人生はより豊かになることは間違いありません。

客観的に見ていてよく理解している周囲の人間が、その人の長所や短所、強みや弱みを本人に教えてあげることは、その人にとってとても有益であるのですが、大切なことはバランスだと思います。ややもすると「長所ばかり」や「短所ばかり」とどちらかに指摘が偏りがちになります。「長所ばかり」を褒められると自らの「直すべきこと」を顧みなくなり、増上慢な人間になりかねません。一方で「短所ばかり」を指摘されると本人にとって面白くないのは当然で、やる気を失いかねません。

人間は長所だけでも、短所だけでもなく両方兼ね備えているわけですから、どちらかに偏ることなく長所と短所を、周りの人たちが「こういうところはとても良いのだけれど、こういう部分は改善すべき。」などとバランスよく、かつ的確に教えてあげることが効果的であると思います。バランスの取れた助言は当人にとってより良い「気づき」となりますし、好意的にそして素直に受け入れることができるはずです。

「最近の若い人は短所を指摘されることを嫌うので扱いにくい。」と言われる方がいますが、そんなことはないと思います。前述の通り長所を褒めることがなく、短所ばかりを注意され続ければ誰だって受け入れがたいのではないでしょうか。また、彼らは短所の指摘であっても「確かにそうだ。」と納得できる理由があれば、極めて素直に受け入れて反省もし、改善しようと行動します。

同じミスを繰り返す後輩や部下を前に、貴方の指導は「君は何度やっても同じ間違いを繰り返すね。いつになったら間違わずに正確にできるのかな。この仕事は向いていないのでは。」になっていないでしょうか。助言指導する側こそ、短所を改善し長所を伸ばそうと思うのであれば、「なぜ同じ間違いをしてしまうのか。」の原因をより深く考えるべきではないでしょうか。

間違いを繰り返す理由が分かれば、指導する側はどうすれば防ぐことができるかのより良いアドバイスができます。理由が分かれば受け手の従業員もより理解できて改善が可能になる筈です。改善ができればその努力が誉められるべき長所となるのではないでしょうか。

短所を改善し、長所を伸ばすことは従業員本人だけの幸福ではありません。それによって業務効率が向上すれば会社の利益につながります。どうか短所と長所の指摘のバランスをよく考えて従業員指導に取り組んでみて下さい。

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