『人事労務戦略』構築専門のコンサルタント 株式会社サムライズ

No.71話:人材を推し量るうえでで大切なことはその人の能力の多寡ではないと思います。

求められる目標を易々と達成できる、あるいは仕事の問題点をいち早く発見して解決をすることができる「優秀な人材」が会社には必ずいるのではないでしょうか。一般に彼らは従業員の2割程度を構成し、会社の業績の8割を担っているといわれています。いわゆる「パレートの法則(2-8の法則)」と言われるものです。

彼らのような「優秀な人材」が2割と言わず、より多くいてくれれば業績はさらに向上し会社としては願ったりかなったりですね。また、彼らは必要以上の教育指導を施さずとも、その貢献に応じた処遇をしていれば労務管理においても大きな問題は生じません。

そんな「優秀な人材」がいる一方で、求められる成果を残すためには会社から適宜、教育指導が必要となり、満足できるレベルに業務遂行能力を得ることに時間を要する人材(彼らを「ローパフォーマー」と呼ぶ会社もありますが)もいます。

さて、会社組織は「2-6-2の法則」で人材が構成されているといわれています。冒頭の「優秀な人材」が「最初の2割」を構成し、一般的な能力を有する人材が「中間の6割」を占め、会社が求める成果を発揮できない人材、前述の「ローパフォーマー」が「最後の2割」を構成するというものです。

もちろんのことながら「最後の2割」の人材は会社が必要かつ有効な教育指導を行えば、「中間の6割」に入ることができますし、その人の努力次第では「最初の2割」を構成する「優秀な人材」に「化ける」こともあり得ます。つまり「最後の2割」の人材は「ローパフォーマー」というよりも「発展途上」の人材と考えるべきということです。

「最後の2割」の人材は教育指導を施して、その人自身の能力が向上しても「最後の2割」から抜け出すことが困難な人もいるかもしれません。しかし、「2-6-2の法則」はあくまでも組織構成の「考え方」でしかありません。従業員個人が能力向上していれば「人材育成」の観点からは大きな問題ではなく、会社組織全体として業績向上していればよいということになります。

従業員の能力はどうしても個人差が生じます。「あの人は能力があるが、この人は能力がない。」という事実を目の前にすると、「能力のない」人をネガティブに捉えがちですが「ある人に比べると能力が劣る」という比較の問題でしかなく、人事管理上は大きな問題ではありません。「能力の劣る」人の能力が向上するように会社は教育指導を続けるだけです。

その一方で人事労務上、注意をしておくことは「業務遂行能力があり、普通に仕事をしていれば求める成果を残せるにもかかわらず、誠実に業務を行わず常に成果を残さない人」が会社にいる場合です。残念ながら彼らは遅刻、欠勤、中抜け、サボりを常習する「怠けもの」でしかありません。

「怠けもの」を放置することは会社にとって害悪でしかありません。誠実に働いているが結果に結びつかない「ローパフォーマー」よりも、むしろ「怠けもの」の彼らをいかにするかが人事労務にとって最重要事項であり、注意指導を繰り返しても改まらない場合は厳しい対応も必要かと思います。彼らにこそ会社として毅然とした態度が必要ではないでしょうか。

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