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No.91話:職場のパワハラ対応で必ず気を付けるべきこととは。

職場のパワーハラスメントが起きたときに会社が最優先に配慮すべきことは、相談者の心身の健康状態です。なぜなら万が一「うつ病」などの病気を発症していると、一刻も早く治療をすることが従業員のために最も必要なことになるからです。ですから普通の状態に見えても、こちらが思っている以上に深いダメージを受けていることがありますので、注意深く見てあげて必要であれば医師の診断を勧めてあげましょう。

そして相談者の気持ちが落ち着いた時点で初めて、パワハラを受けた状況を詳しく、丁寧にヒアリングし事実関係を確認、整理することになります。相談者の話す内容が「真実」であることを前提としてヒアリングを実施しますが、つじつまが合わなかったり不自然な状況のときはその都度、正確な情報が何かを確認しながら進めていくことが大切です。

相談者本人にとってはつらいエピソードであっても、パワハラに当たらないケースもあります。つまり「業務の適正な範囲」での指示や指導の場合であれば、行為者とされる上司や同僚に落ち度はありません。このような場合は相談者に「今回の事案はパワハラに該当しない。」旨を伝えて、そのときの上司などからの指示や指導の意図を説明して上げるとともに、今後の同様なケースのときの受け止め方についてアドバイスするといった対応となります。

一方で事実確認により「業務の適正な範囲を超える」指示や指導と受け止められても仕方がないケースであれば、行為者側に注意と適切な指導方法について教育を施し、再発防止にむけた対策を講じる必要があります。場合によっては行為者から相談者(被害者)に対して謝罪させることも検討すべきです。

なお、パワハラの事案が「暴行、暴力」に類するものであれば許しがたい行為ですから、行為者には厳しい処分が求められます。相手にケガをさせることは論外ですが、ケガに至らなくても「暴行、暴力」行為には会社が毅然とした対応しなければなりませんので、くれぐれもご注意ください。

さて、パワハラの相談は相談者の「勘違い」も散見されます。そして、その「勘違い」情報を鵜呑みにして相談対応した担当者が感情的になってしまう場合があります。そうなると担当者が情報にバイアスを掛けてしまい、行為者とされた従業員に対して断定的に非難をして、その人の名誉を棄損してしまいかねません。まずは相談を受ける者が冷静になって、しっかりと事実関係を確認することを忘れないようにしましょう。

まれに悪意をもって相手を陥れようと、ウソのパワハラ事案をでっち上げようとする者もいますから注意をすべきです。「ウソ」は容易にバレますから、いかなる時も冷静かつ客観的に事実確認をすることです。その積み重ねがいわれのない「冤罪」を防ぐことになります。なお、当然ですがこのようなでっち上げをする従業員には、後の追随者の防止のためにも厳しい処分をお忘れなく。

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