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No.106話:ジェネレーションギャップは無理に埋めないこと。

「今どきの若い人は何を考えているのか分からないね。」「こちらが当たり前のことだと思っていることが、どうも彼らには理解してもらえない。」などは、年配の経営者から伺う話です。50歳後半の私自身も日々20代の方の言動に戸惑うとともに「自分たちの世代のやり方では若い世代に伝わらない。」と実感し、日々試行錯誤しています。

仕事上、このようなジェネレーションギャップは我々の世代だけではなく、若い世代も逆方向で感じていると思います。若い世代の方は立場上、上位職にある年配の先輩、上司に「何を言っているのか分からないです。」とは言えても、「そんな古いやり方ではダメですよ。」「いつまでそのようなやり方で進めるおつもりですか。」とまでは、余程の勇気がないと言えないと思いますから、ただ不本意でも先輩、上司の指示命令を唯々諾々と聴いていると思います。

一方で50歳代の年代になると上位職である立場から、「自分の指示命令に従うのは当然。」「世代的にこちらの言っていることがわからないのであれば、わかるように努力しろ。」と一方的に若い世代の価値観、考え方を無視して押さえつけてしまう方をお見掛けします。しかし、これは良くないと思います。残念ながらこのような無理強いでは、彼ら若い世代にはその指示命令を「腹落ち」させることができず、消化不良を起こしてしまうと思います。消化不良のままで行動を起こしても良い成果に結びつかないのは目に見えています。

ではどうすればよいのでしょうか。それは指示命令の手段を若い世代の価値観、考え方を踏まえて「工夫をする。」ということです。しかし、間違えてはいけないのは年配世代の人が彼らの世代の価値観、考え方を「理解し、学び、自分に取り入れる。」ことではないということです。そんなことはできやしませんし、する必要もないからです。もちろん理解する努力は必要ですが、自らが消化して行動を変えることまでは非常に困難だということです。

困難なことに取り組むことはしないに越したことはありません。ジェネレーションギャップを無理に埋める必要はないのです。しかし、指示命令を正確に伝えて、若い世代に理解させて行動させることは必要です。そのためにはジェネレーションギャップを別の人に埋めてもらうことです。すなわち自分と若い世代の間に立つ世代のメンバーを介して、自分の考える仕事の目的や達成手段を伝えるということです。

「そんなことは分かっている。しかし、自分の言葉でないと伝わらない。」というお気持ちはわかりますが、前述のように世代が大きく離れている部下に「全て自分が伝える。」ことは少々困難であると考え方を変えてください。まずは指示命令を「伝える。」ことが可能な身近な世代を間に入れて、若い世代の理解、納得、そして行動につなげることです。もちろん数世代を間に入れる必要はあるかもしれませんが、直接に伝えるより「伝わる。」と信じて取り組んでみてください。

目的は「どうすれば世代の離れた人に会社の取り組みを理解させ、行動してもらえるか。」です。そのことをどうか忘れないようにして下さい。

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