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No.108話:「異質」なものに、まずは関心を寄せてみませんか。
2022.07.20
例えばあなたが採用担当者だったとします。その会社の採用手続きには「手書きの履歴書」の提出を条件としているにもかかわらず、堂々と「パソコンのソフトで作成した履歴書」が送られてきたときにどうしますか。「条件を満たしていない。」と詳しく履歴書に書かれている内容やメッセージを読みもせずに、「貴意に添うことができず。誠に申し訳ございません。」とメッセージをつけて返送しているのではないでしょうか。
しかし、何気なく開いた「パソコンのソフトで作成した履歴書」が突然輝き、応募者の写真からホログラムが立ち上がり、立体画像として応募者がしゃべりだして自己PRをし始めたらどう思いますか。恐らくは「凄い。こんな履歴書は初めて見た。こんなことができるんだ。この人物が作ったのか?であれば優れた技術を持っているのではないか。是非、会って話を聞きたい。」と猛烈に面接したい気持ちになりませんか。
こんな凄い履歴書を見せられて、まだ「いやー、確かに面白いけどルールはルール。ルールを守っていな履歴書は選考対象外だ。」あるいは「前例がない。こんな履歴書を上司に見せれば怒られてしまう。」と考える人がいれば、採用担当者としては失格と言われても仕方がないのではないでしょうか。
採用時に限らず職場においても、「突飛」な事業を「これ、絶対面白いと思うんですよね。」と提案してくる従業員に、「会社の伝統ある事業とは全く相いれない。検討する余地はない。」と否定的な見解を回答してはいませんか。あるいは「よし、今日は早く終わったから情報交換を兼ねて、飲みに行こうか。」と上司である自分が誘っているにもかかわらず、「すみません。今日はオンラインゲームをやりたいので帰ります。」といとも簡単に断ってしまう従業員に憤って、「上司が誘っているのに、断るヤツがいるか。」と無理やり飲食を強要していませんか。
今までの自分たちが育った環境や価値観が「正しい」ものと思い込み、彼らのような予想外の意見や行動する「変わった」人材を「間違った」人材と見なしていないでしょうか。
今までと違うから「間違っている」と判断して、「受け入れるべきか。」「検討すべきか。」さえも考えないのはあまりにも短絡的です。「変わっている」「異質である」を「間違っている」ではなく「面白い」とまず感じてみるべきではないでしょうか。
「面白い」と思うことで初めて、次の「事業として使えるか。」「これからの人材として新しい分野を開拓するのではないか。」を検討することができると思います。
「異質な」考え方や人材を「間違っている」と考えていては、この変化の激しい世の中で事業の広がりをもたらす人材を獲得して、活用することはできないと思います。
逃した人材を再び捕まえることはほとんど不可能ですよ。
「あっ、この新聞記事に載っている他社で業績著しい新規事業を展開するあの人。1年前に我社に面接に来ていた変わった人だよな。凄い仕事をしているね。なんで我社に採用されなかったの。」と後悔することがないようにしてくださいね。
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