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No.129話:「キーパーソン」が突如退職しても困らない体制を整えていますか。

アメリカの大リーガー、エンゼルスの大谷翔平選手ではありませんが、どの会社にも「キーパーソン」と言えるような従業員がいると思います。営業部門であれば常に高い目標を達成し続けるトップセールスマンであり、企画部門であれば次々と新しい商品を提案するカリスマ従業員であったりします。彼らの活躍は会社の業績の安定、もしくは成長に大きく寄与しており会社にとって「欠くべからざる」人材であると思います。

当然ですが、このような「キーパーソン」と言われる従業員が一人で、会社の業績のほとんどをたたき出しているというようなことはあり得ません。しかし、彼らが存在することで「あの人のようになりたい。」という同僚の目標となり、他の従業員のモチベーションやスキルの向上につながりますし、また「あの人がいれば○○社でも商談ができる。」という事業の好条件の維持ももたらしてくれます

「キーパーソン」が複数いればもちろん良いのですが、一人であっても会社にとっては計り知れない効果をもたらしてくれます。会社としては当然、「キーパーソン」に「いつまでも」在籍して欲しいですし、ゆくゆくは経営の担い手になって欲しいと思うのではないでしょうか。しかし、このような人材はどの会社でも「欲しい」ものです。他の会社にとっては「垂涎の的」であることは間違いありませんから、ヘッドハンティングの対象になり得ます。

昨今はハイクラス人材を対象としたヘッドハンティングを専門とした業者もあり、「キーパーソン」市場は活況を呈しているのが現状です。彼らの流出を防ぐため規模の大小を問わずあらゆる会社で涙ぐましい努力が行われていますが、この流れを留めることは難しいようです。「キーパーソン」としては、長年勤めた会社に愛着も感じ、経営者や上司に恩義を感じていることは間違いないと思います。しかし、有能な人材こそ「他社で実力を試してみたい。」「複数の企業を経験して、スキルを高めたい。」と高い志を持っているものです。故にどれほど好待遇で会社側が引きとどめても、転職を思いとどまらせることには限界があるということです。

「キーパーソン」が流出してしまうことは会社にとっては本当に深刻な損失です。しかし、この流れを止めることは難しいと考えることも必要です。従いまして、引きとどめる努力は続けると同時に、どうしても「キーパーソン」の転職は避けられないことも織り込み済みで人材計画を立てることが肝要と思います。例えば「キーパーソン」に過度に依存しない体制を構築することや、「キーパーソン」になり得る候補人材を常に持っておくといったことです。さらには「キーパーソン」自体を作らないということも一つの方法かもしれません。いずれにしても「人材の流動化」を前提とした労務管理が急がれますね。

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