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No.133話:必要な人材にとってあなたの会社は「居心地のいい」環境ですか。

前回のコラムでは、国内におけるかつてない「労働力人口の減少」という現実を前に、深刻な「人手不足」をどのように切り抜けるかが企業にとって今後の課題になることをお話しました。そして、その対策としてご提案したのが、今いる従業員の「退職」を防止するための就業環境の整備です。現状では新規の従業員の「入社」が期待できないので、現在の従業員の「退職」を抑制して人員を確保するというものです。

すなわち、従業員に「ずっとこの会社で働き続けたい。」と思わせるような職場環境を作るというものでした。簡単に言いますと「従業員にとって居心地のいい」職場環境の提供です。ただし「居心地がいい」と言っても従業員のどんな希望でも応じる、いわゆる「おもねる」ということではありません。また、対象とすべき従業員はあくまでも「会社の事業に協力的で真面目に働く人」であり、「会社の事業に非協力的で仕事をサボったり、手を抜く人」ではありません。(むしろこういう従業員にとって「居心地の悪い」あるいは「居づらい」環境を作ることが求められます。)

では、具体的に従業員にとって「居心地がいい」とはどういう職場環境でしょうか。概念から言いますと「イマドキ」の労働者の働くことに対する「価値観」を尊重するということです。この「イマドキの価値観」は色々と言われていますが、特長としては「非仕事人間・非社畜」「仕事以外の人生の尊重」「家族・家庭の尊重」「自己の健康重視」といったキーワードで表現できます。

これらのキーワードで表現できる「イマドキの価値観」を職場環境に反映するならば、「在宅ワーク」「時差出勤」「職住近接」「時間外労働・休日労働無し」「健康経営の実践」などというキーワードにつながるのではと思います。

一方で「世間水準以上の賃金の支給」は「イマドキの価値観」にはあまり当てはまらないように思います。「賃金は高いが残業も多く、ノルマもキツイ」労働環境と「賃金は魅力的ではないけれど、休日休暇は希望どおり取得でき在宅ワークOKで子育てしやすい。」労働環境であれば、「イマドキ」の労働者では後者を選択する人が多いのではないでしょうか。

いずれにしましても、「イマドキの価値観」をこれからの経営者は十分理解しておく必要があります。確かに「我が社の実情では『時間外労働・休日労働ゼロ』なんてできない。」というご意見もあるかと思います。企業体力的に「できない」会社は無理をして取り組む必要はありません。重要なことは「イマドキの価値観」を意識することです。今は難しいことでも、企業や世間の環境(法律の改正やソフト・機械の進展など)が変わり「この取り組みをやってみよう。」と思えるタイミングが生まれることもあります。要するにあきらめずに追い求めることです。

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