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No.134話:強いチームは、人材の「総合力」が高い。

さる1月9日に全国高校サッカー選手権の決勝が行われ、岡山学芸館高校が見事に初優勝しました。今回の大会では、すでにJリーグや海外のプロチームに内定をもらっている選手を要するチームが数多く出場しています。しかしながら、そんな出場校の中にあって岡山学芸高校はプロチームの内定者がいない「ゼロチーム」でした。その「ゼロチーム」が全国大会を勝ち抜き、見事に有力チームを差し置いて優勝することができたのです。

 

確かにプロ級の「エース」選手がいるチームは強いのですが、「エース」がいるからといって必ず「勝てる」ということではありません。また、「エース」が不在だからといって「勝てない」わけではありません。個人戦とは違い、サッカーやラグビーのような組織戦や団体戦の場合はチーム力が勝敗のカギを握るということです。これは企業においても同じだということです。

 

企業もチームであり経営者と従業員が協力して事業活動を行います。仮に会社の売上げの50%を上げる「エース」従業員がいたとしても、その人だけでは事業運営が継続できるわけではありません。その他の従業員が目標を達成できなかったり、誰かによる事業上のミスで大きな損失が発生したりすると事業の存続が困難となることがあり得ます。

 

また、「エース」従業員の売上げ成果もその人のみで残せるわけではありません。営業事務スタッフや製造現場の従業員といった、他のスタッフの協力があってこその成果なのです。そのような意味で企業においても経営者と従業員、そして取引先といった構成メンバーの「総合力」が事業運営を左右するということです。

 

会社はややもすれば「エース」従業員に経営上の要求が集中し、「今期はキミが踏ん張ってくれないと会社がもたない。」といって過度な期待をしてしまいます。それも大切ですが、企業も「総合力」です。「エース」だけではなく発展途上の従業員にも目を配り、彼らに「不足している行動はないか。」「確認すべきことに漏れはないか。」「工夫すべきアプローチなないか。」といった指導教育を施し、「一皮むける」ようにすべきです。

 

このような指導を続けることで「エース」とはいわないまでも、「エース」に近づく人材を増やすことが出来ます。そして「エース」依存体質を脱し、会社組織の「総合力」が高い「強いチーム」をつくることが可能となります。そうなれば、万が一「エース」が病気やケガでの不在や、他の企業へ「転職」があっても他のメンバーがカバーできますから、慌てる必要は全くありません。重要なことは組織の「総合力」を高めるということではないでしょうか。

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