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No.151話:AIが進展しても、会社を動かすのは結局「人」ということ。

「AI」や「ChatGPT」といった人工知能に関する技術の発展が目覚ましいですね。ある科学者は「近い将来、人間が何もしなくても機械が世の中を動かしてくれるようになる。」というようなことを言っていましたが、本当にそうでしょうか。私はそうは思いません。なぜなら、まだまだ機械にはできない「人間にしかできない仕事」は沢山あるからです。

例えば家電の販売員の仕事は顧客の好みや生活環境、そして予算などをヒアリングして、適切な商品を提案するものですから、ロボットにはまだまだ難しいと思います。また、営業部員を統括し、目標数値を到達させるために部員ごとに適切な指示を与えるような営業管理職の仕事も人工知能の技術では難しいと思います。

確かに人工知能の技術や機械化がより良い社会環境の実現に大きく寄与するとは思いますが、人間の仕事を補うことはあっても、人間に取って代わるにはまだまだ相当な年月が必要ではないでしょうか。とはいうものの、今の世の中においても人工知能や機械を今まで以上に活用するべきことは言うまでもありません。何故ならば「労働力人口の減少」による「人手不足」が深刻化しているからです。

問題はいかにして人工知能や機械を活用するかであり、「依存」してはならないということです。すなわち、人工知能や機械はまだ人間の仕事の「補助」であるということに留意しなければなりません。そのためにはまず、「人間にしかできない仕事」を人間に割り当てることを考えてください。その後で、「人工知能や機械でもできる仕事」を人工知能や機械にさせることです。「人工知能や機械でもできる仕事」を人間に割り当てることは人員が限られている現状、極力回避すべきです。

「人間にしかできない仕事」を人間に割り当てるというと至極もっともらしく聞こえるのですが、人間の方にそれなりの技術や知識、そして経験が求められることになります。その為に近年になって言われるようになっているのが「リスキリング」であり、労働者に相応の自己啓発が求められることになります。この自己啓発を怠り、「人工知能や機械でもできる仕事」に甘んじていると必ず人工知能や機械に仕事を奪われることになります。

コモディティ(汎用性)なスキルしか持たない人材は、職にあぶれるか低賃金での労働を余儀なくされます。企業は相変わらず「人手不足」であるにもかかわらず、社会には職を求める人があふれているという状況が起こることになります。そうならないためにも、企業は自社において「人間にしかできない仕事」と「人工知能や機械でもできる仕事」をクローズアップし、「人間にしかできない仕事」ができる人材を現有メンバーで育成するか、確保することで「人手不足」への対応を図るべきです。そして「人工知能や機械でもできる仕事」はそれこそ機械にやらせるか、外注するか、それとも止めるかという選択をすることが会社サイドに求められるということです。

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