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No.174話:初めて従業員を雇うときに経営者が心掛けることとは。

自分一人で始めた事業が軌道に乗り、規模が拡大することは経営者として願ってもないことです。当然のことながら今まで経営者一人で対応できていた業務が、いよいよ手が回らなくなり正社員、アルバイトといった自分以外の人材を従業員として雇用する機会が訪れます。その人材が友人などの知己の関係であっても、あるいは求人募集に応募してきた全く初めての人材であっても、従業員を雇用するということは、今まで自分が携わっていた仕事の一部をこれらの人材に「任せる」ということに他なりません。

そこで忘れてはならないのは、知己の友人であっても、初対面の人材であっても経営者であるあなたとは全くの別人格であるということです。従って、仕事を任せた当初から経営者と同じようなクオリティの仕事はできませんから、経営者のチェックと補正が必要になります。また、経営者と同じような速度で仕事を完了することができないこともありますから、「クライアントと約束した納期に間に合うかどうか」と経営者がハラハラすることもあるかも知れません。

すなわち、仕事を他者に「任せる」ことによりに一人で仕事に対応していたときはなかった手間やストレスを経験したり、感じることになります。もちろん、経営者が時間をかけて指導し、自分と同じようなクオリティと速度で仕事を完結できるまでに従業員を育成することは可能です。

しかし、それでも少なからず従業員の仕事に対して不満やストレスを感じてしまうかもしれません。そのことに耐えられずに「自分でやった方が早い。修正が必要ないので手間がかからない。」と折角、採用した人材に中途半端な程度にとどめて仕事を任せてしまう経営者もいますが、こうなると他人を雇っている意味がないように思います。

従業員を雇って仕事を任せる以上はある程度、その内容や速度に不満を感じても許容することが経営者には求められると思います。いつまでも従業員の仕事の内容を細かくチェックして、修正を加えていては彼らの成長は期待できないと思います。事業の存続に影響が生じるようなレベルのものは論外ですが、ある程度のミスや仕事の遅れは受け入れて「従業員の成長を待つ」ことも事業規模の拡大には必要ではないでしょうか。

「成長を待つ」姿勢で従業員の指導を続けることで、その人材の資質次第で経営者以上のクオリティや速度で仕事ができるようになるかもしれません。そうなれば「任せている」仕事を経営者が本当の意味で「手を離せる」ことになり、更に経営者としての事業拡大に向けた仕事に注力できることになります。

仕事を任せることはどうしても最初は手間もかかり、ストレスも感じるものです。それを我慢できるかが「発展する」かの岐路になるのだとご理解いただいた上で、思い切って従業員を迎い入れて欲しいものです。

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