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No.181話:「伝える」工夫をしなければ、経営者の想いは伝わらないものです。

「会社の事業内容を5年後にこのように変革したいから協力して欲しい。」「あなたに期待する業務はこのようなレベルのものだ。だから、もっとこういった行動をして欲しい。」など、経営者として従業員に思いや求める行動を言葉で伝えることがあります。しかしながら、従業員は想像以上にあなたが期待した行動や結果を残してくれず、「なぜ、あれほどお願いしているのに従業員は理解して行動してくれないのだろうか。」と疑問に思ったことはありませんか。

では、従業員は経営者の思いや願いを聞き流して、経営者が求める行動を起こすことをわざと怠っているのでしょうか。そんなことはないと思います。多くの従業員は彼らなりに経営者からの説明を理解して、一生懸命に協力すべく具体的な行動を起こしています。それでも経営者には「こちらが意図しているような行動ではない。」「全く違うことをしている。」と感じることがあります。それはなぜでしょうか。経営者の伝えたいことが伝わってないからではないでしょうか。

経営者に限らず、人間は自分の思いや考えを他人に一度の会話で100%伝えることは困難です。おそらくは半分も伝わっていればよい方ではないでしょうか。どんなに言葉の表現力が高い人でも一度で100%伝えることは困難であるといわれています。従って「これだけの資料を用意して、時間も使って説明したのだから理解してもらえているはず。」ということを期待するのは難しいということです。言い換えれば「1度くらいの説明では伝わっていなくて当然だ」という気持ちでいていいということです。

それでは逆にどうすれば経営者として、事業に関する重要な事項を従業員に伝えて期待する行動を起こしてもらえるのでしょうか。まずもって言えることは「一度だけの説明ではダメだ。」ということです。「今回の説明では理解してもらえていないだろうな」ということを説明する側の経営者が認識しておかなければなりません。

従業員に期待していた行動を起こしてもらうには、同じことを繰り返し、繰り返し、また説明方法を工夫して、説明する人を変えて伝え続ける他ないということです。従業員の行動に対しても「今のような行動は違う。もう少しこの部分をこういう形で動いてもらわないと、こちらの意図している結果に結びつかない。」とその都度、修正を求めることも理解増進につながります。逆に従業員から「社長の説明であれば会社として、このような事業にも取り組むべきではないのですか。」という提案が出てくる環境を作ることも、従業員の理解が深まることになります。

経営者の事業運営に関する想いや考えを従業員に伝えて、期待通りに行動してもらうことは一朝一夕では難しいものです。従いまして、「伝える」ことを安易に考えずに「工夫」と「継続」を心掛けて取り組むほかないということです。

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