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No.186話:従業員の「不平、不満」には耳を傾けること。

「建設的な改善点の提案や提言ならまだしも、職務能力が未熟な従業員が仕事のできないことを棚に上げて、不平不満ばかり言ってくるのはいかがなものかと思う。」との経営者のお悩みをいただきます。恐らくこのような悩みを抱いている経営者の多くは、実は彼らの不平不満に耳を傾けてしっかりと聴いてあげていると思います。耳を傾けているがゆえに従業員もその経営者に不平不満を吐露してくるのではないでしょうか。

もちろん、不平不満を聴くことはそれなりに経営者にはストレスがかかります。本音としては「もっといい話を聞きたい。前向きな意見が欲しい。」といったところではないでしょうか。しかし、忙しさにかまけて従業員の不平不満を受け付けず、あるいは拒絶している経営者よりは耳を傾けているあなたの方が、正直申し上げて経営者として「優れている」と思います。

まずもって、多くの従業員は不平不満を口に出すことなく日々の業務に従事しています。そして、その不平不満を膨らませて抱えきれなくなり、ストレスで「うつ病」などの病気を発症してしまう人がいます。あるいは、理由を説明せずに突然退職する場合もあります。これでは彼らが何に憤りを感じ、不安を抱えていたかを経営者は知ることができません。

一方で不平不満を経営者にぶつけてくる従業員からは、彼らが何かにいら立ちを感じ困難に遭遇していることを経営者は少なからず知ることができます。経営者が何も知らず、何も感じずにいれば、職場が大変な状況になっても的確に改善策を講じることができません。そう考えれば従業員の不平不満は大変ありがたいことだと認識できるのではないでしょうか。

そして、さらに言えばその不平不満に対して、本当の意味で耳を傾けることを忘れないようにしてください。「聞く」のではなく「聴く」ことをして欲しいのです。すなわち「なぜ職場(仕事)にそのような不満を感じているのだろうか。」「彼らの不満の原因は彼らがいっている理由だけなのだろうか。他に何か原因はないのだろうか。」と深く掘り下げて「聴く」ことが大切なのです。

ときには聞くに堪えない同僚や上司への誹謗中傷もあるかも知れませんが、それでも背を向けることなく丁寧に耳を傾けて欲しいのです。そのことを続けることで不平不満だけでなく、やがては建設的な提案や前向きな意見が聞こえてくるようになると信じることです。

確かに従業員が口に出す不平不満に耳を傾けることは、経営者にとってはつらいことかもしれません。ときに経営者自身がフラストレーションを爆発させたくなる衝動に駆られるかもしれませんが、それでも我慢をして彼らの声に耳を傾けることを続けるようにしてください。

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