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No.220話:新規採用メンバーの「品定め」している場合ではありません。

「人材不足の中で、ようやく採用できた優秀な人材が、職場に馴染めずに1ヶ月もしないうちに退職しちゃったんですよ。」経営者からこのようなお話を伺うと「あー、もったいない。」と思わず叫んでしまいたくなります。

「思っていた仕事ではなかった。」「業務のレベルが自分には少しハードルが高かった。」という退職理由であればまだしも、「職場に馴染めず」ということであればもっと対応のしようがあったのではと感じてしまいます。

「職場に馴染めず」とはいささか漠然としていますが、「人間関係」に類するものであれば何かしらの対応ができたのではないでしょうか。「職場の同僚との距離感を感じた。」「仕事について相談しようにも、そのような雰囲気ではなかった。」などでは、新入社員に対する職場の受け入れ態勢が整っていたのかと思いたくなります。

新卒採用にしても、中途採用にしても、あるいは社内異動であっても、未経験の仕事を知らない人ばかりの職場で従事することは、その人材にとって不安な気持ちで一杯のはずです。当然ですが、大きなストレスも抱えているものです。

受け入れる職場の同僚がその人材に対して、「無視をしてやろう」「仲間外しをしてやろう」などといった悪意のある姿勢でいるとは全く思いません。しかし、「どの程度、仕事ができるのか、お手並み拝見だ」のような「品定め」で接するようでは、受け入れ態勢が整っているとは到底言えません。

その職場のメンバーが「適度な距離感で同僚と接したい。」という考えはもちろん間違いではありません。しかし、これから長い期間、一緒に仕事をしていく大切な仲間が入ってきているのですよ。しかも大きな不安やストレスを抱えて。少なくとも入社後の1ヶ月くらいは「適度な距離感」なんて格好を付けずに、積極的に接点を持っていくべきだと思います。

「何かわからないことがあったら言ってね。」「どんな資料を探しているの。」「そのデータは、共有フォルダのここに入っているよ。」という仕事の話はもとより、「お昼ご飯、一緒に行こうか。」「終業時間だよ。そろそろ退勤しないと。」といった声かけ等、鬱陶しいがられるほどに接していって、「よくぞ我が職場に来てくれた。」というウェルカム感を出していくべきです。

そうすることで新メンバーの不安が払しょくされて「職場に馴染んできた」と感じたら、徐々に「適度な距離感」をもって自然な形で職場において接していけばいいのです。「職場に馴染めないので退職します。」といった事例は今後は出さないに限ります。

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