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No.250話:経験・知識の未熟さは「若者」を抜擢しない理由になりません。

役員にしても、役職にしても会社内から人材を抜擢する場合に、「若年」人材よりも「ベテラン」人材を選択する経営者が多いのではないでしょうか。

社歴も浅く、仕事の経験や知識が乏しい「若年」人材を、思い切って登用することは確かにリスキーです。そう考えると仕事の経験や知識が安定している「ベテラン」人材を選択する方が経営者としては「安全」です。しかし、この考え方は一見もっともらしいのですが、「もったいない」とも感じます。

「若年」人材は確かに仕事の経験や知識に不安があります。しかし、経営者が「若手なら、この人だ」と思うような人材なのですから、経験や知識の不足を補って余りある結果を残す能力をもっているはずです。何よりも責任あるポジションに就かせることで、「ベテラン」人材以上の「成長」が期待できます。

また、できるだけ早い時期に役員や役職に登用することは、次世代のリーダーを育成することに大きく寄与します。「若年」期に責任あるポジションでハードルの高い職務を経験することや「苦い」失敗を体験することは、将来において会社に降りかかる様々な課題を乗り越える強い力となります。

「それはベテランも同じでしょ?」との意見もありますが、「若年」人材の物事に対する「吸収力」は「ベテラン」人材よりも優れています。要するに「若い人のスポンジが大きい」ということです。「吸収力」が大きいのであれば、「苦い」失敗から得ることも多く、それを糧にしてより大きく成長できるということです。ですから、そんな成長のチャンスを与えないなんて、本当に「もったいない」と言わざるを得ません。

ただし、「若年」人材が早くに役員や役職者として高い職務を経験することや、「苦い」失敗を体験することは、大きなストレスを感じると思います。経営者がそのようなストレスに対するケアをせずにいれば、早々にご本人が「白旗を上げる」ことになりかねません。そうならないように、経営者は「しっかり、やり給え」とその後は放任することのないように、しっかりとフォローすることも忘れないでください。

そのフォローに有効な手段が「ベテラン」人材で「脇を固める」というものです。ただ、あくまでも「脇を固める」のであって、「名目は『若年』抜擢人材。実質は『ベテラン』人材が職務を遂行している」という状態であれば本末転倒となります。従いまして、そのようにならないように、フォロワーシップの意識をもった「少し控えめ」な「ベテラン」人材を配置することです。

いずれにしましても、人材登用に「ベテラン」人材と「若年」人材で迷ったら、「若年」人材を選択することをお勧めします。とりわけダイナミックな変革を求める会社であればなおさらです。

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