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No.255話:職場のリーダーに適任の人材とは

規模の多い会社では、経営者がすべての事業運営に携わることは困難です。故に職場に係長、課長、部長といった、経営者に変わって職場の運営を任せるリーダーが必要になります。実はこのリーダーの選任に頭を痛める経営者が多いことも昨今の実態です。

まずもって、リーダーの素養がない人材に委任すると職場が混乱してしまいます。その具体例のひとつは職場のメンバーに必要な指示命令ができず、事業運営が滞ってしまうケースです。担当する職場の目標を理解していても、それをメンバー個々の具体的な行動に結びつけることができず、したがって具体的な業務指示ができないというものです。すなわち、担当部署の仕事の「因数分解」ができないタイプです。ただ、この場合は経営者や上司が指導訓練することで立て直すことが可能です。

もうひとつはリーダーに委ねられた「権限」を、自分自身の「権威」と曲解し、独善的に業務を遂行してしまう「権力者」となってしまうケースです。いわゆる、この手の「ボス猿」タイプはメンバーに絶対的服従を求め、「パワハラ」は当然の権利としてメンバーに接します。「メンバーのミスはメンバーのミス、メンバーの手柄は自分の手柄」が基本的な考え方で、担当部署の成績が悪い場合はメンバーのせいにして責任逃れをします。残念ながら「ボス猿」タイプは矯正が困難ですから、「ボス猿」タイプと気づいた時点で早々にお役御免にする他ありません。

もうひとつのケースは、メンバーからのフォロワーシップが湧き上がってこないタイプのリーダーです。いわゆる「笛吹けども踊らず」という状態です。業務指示が「不適格、わかりにくい」等が原因に挙げられるのですが、何よりもリーダーとしての「魅力がない」という、その人材の個性に起因することが多いようです。これは明らかに経営者によるリーダーの選任ミスということですから、早めに変わっていただく方が本人のためにもよろしいかと思います。

いずれにしても、最初のタイプは別として、あとの二つのタイプの人材をリーダーに選任しないに限ります。逆に当たり前の話ですが、リーダーに適した人材を任命することです。では、どのようなタイプの人材が適任かということですが、まず自分の担当業務を自身で完結できる人材です。次に仕事を同僚と協力して行うことができる人材であり、「自分が。自分が」と自己主張がなく他人を立てることができる人材です。簡単に言えば、同僚や後輩から「あの人のようになりたい」と言われる人材ということです。

このような人材がいれば迷わずにリーダーに任命するに限りますが、問題は任命を拒絶されることが近年増えているということです。「今のままプレーヤーであり続けたい」「管理職に魅力を感じない。負担が大きい」といった理由で断られるというものです。

「会社の命令だから」と無理に強要すると、本人から「退職する」といった事態もあることから、二の足を踏む経営者がいるのですが、「強要」ではなく目的や意図を丁寧に説明して「納得」に至るまで、粘り強くお願いしていく他ありません。「諦める」では会社の組織運営はたちまち立ち行かなくなるのですから、少々の困難は覚悟の上で「説得」していきましょう。

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