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No.289話:経営者に必要なコミュ力とは。

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。さて、2026年最初のコラムです。いきなりですが、経営者のみなさんは何のために役員や従業員とコミュニケーションをとっているのでしょうか。恐らく多くの経営者が「会社の経営戦略の説明」「仕事の進捗の確認」「役員や従業員の意識高揚」「役員や従業員からの相談対応」などをその目的として挙げられると思います。

もちろん、どちらも正解です。しかし、日々、経営者としての業務に忙しいあなたが限られた時間の中ですべてをコンプリートすることは不可能です。(もちろん、できるに越したことはありませんが)従いまして、限られた時間の中で絶対に伝えたいことを最優先に役員や従業員とコミュニケーションを取る他はありません。

では、何を最優先にコミュニケーションを取るべきでしょうか。それは経営者として自分の会社の経営目標を達成するために策定した経営戦略を「伝える」ということです。ここで重要なことは「伝える」の意味です。「伝える」というと「説明する」だけに留まるように捉えがちですが、それでは「伝える」ことになりません。経営者が考える経営戦略を経営者と同じレベルまで理解浸透させてこそ意味を成すということです。

従って、理解浸透のレベルに達するまで何度も繰り返して、経営戦略を伝えるコミュニケーションを行う必要があります。そして、その戦略が伝えた役員や従業員を通じて現場の一従業員の行動につながるようにしなければなりません。すなわち、経営戦略を受け取った役員や従業員が部下にも同様のコミュニケーションを繰り返して、組織行動の変容につなげていかなければならないということです。

かの太平洋戦争のおり、アメリカ合衆国艦隊司令長官キングは部下である太平洋艦隊司令長官ニミッツと、ミッドウェー海戦を前に何度もハワイに飛んで行って戦略についてコミュニケーションを取っていました。ニミッツはキングの戦略を正しく理解し、それを日本艦隊を迎え撃つアメリカ艦隊長官スプルーアンスにも理解させていました。

一方で日本艦隊は連合艦隊司令長官山本五十六と、ミッドウェー攻撃艦隊長官の南雲忠一とのコミュニケーションが理解浸透レベルに至っていなかったといわれています。もともと言葉数の少ない山本と「皆まで言わせるな」「一を聞いて十を知る」という当時の海軍の組織風土が、重要な山本の頭の中の戦略を南雲と共有を阻害してしまったわけです。

また、人事おいてもアメリカは戦略についての理解力や遂行力に欠けると判断した場合は、躊躇なく軍歴や地位に関係なく変更していきました。一方で日本は年功序列にこだわり、適材と分かっている人材がいるにも関わらず「抜擢」することができませんでした。

結果は戦略上において「何が優先されるか」を理解していなかった南雲の後手後手の作戦指示によって、ミッドウェー海戦において日本海軍は致命的な大敗を期すことになりました。

経営者の方は「コミュニケーションは重要である」「自身のコミュ力を上げていきたい」と口々に言います。しかし、大切なことはコミュニケーションを取ることではなく、コミュニケーションによって経営戦略を正しく伝えて経営目標を実現することにあります。そのためには繰り返し役員や従業員とのコミュニケーションを繰り返し、必要と感じるのであれば人材を異動してでも経営戦略を「伝える」に徹するようにしましょう。

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