『人事労務戦略』構築専門のコンサルタント 株式会社サムライズ

0798-36-7188

無料メルマガ登録

今週のコラム、各種ご案内をお届け中です。ぜひ、ご登録ください。

登録解除

No.296話:リスク回避のために最も重要なことは。

会社にとっての労務管理に端を発するリスクとは、どういうものがあるでしょうか。少し事例を紹介しながら考察してみましょう。

例えば、職場でパワーハラスメント(パワハラ)が横行しているにもかかわらず、会社の相談窓口が整備されておらず(「相談先が分からない」「担当者のスキル不足」など)、被害者も周囲の同僚も「どこに相談すればわからない」という状態です。この場合、被害労働者は上司・先輩からのパワハラを継続して受けることになります。

こうなれば被害労働者がメンタルヘルス不調から「うつ病」といった病気を発症し、長期の休業を要する状態になるかも知れません。あるいは、この会社から退職を選択するかも知れません。なおかつ、後日にこの被害労働者から加害側の上司・先輩のみならず、相談窓口の整備不十分だった会社に対しても「安全配慮義務を怠っていた」と損害賠償を求めてくることもあり得ます。これこそリスクということになります。

あるいは定年再雇用の労働者から「現役のときと働く内容、労働時間も変わっていないのに、給料が4割も下がった。不公平だ」との不満が、職場の責任者に寄せられているにもかかわらず、経営者にその不満の声を報告しないでいる状態。さらには経営者から頼まれてもいないのに、その労働者には「再雇用しているんだから、我慢して働いてよ」とその不満を封じ込めてしまう職場もあります。

不公平な状態に不満を爆発させて、この定年再雇用の労働者から「同一労働同一賃金の法律に反している。公平な方法で計算した給料を支払え」との訴えを起こされて、それが認められて会社に対して差額の金額の支払いを命じる判決が出れば、大変な損害が生じることになります。これもまた労務管理の不十分から生じるリスクと言えます。

労務管理に関するものに限らずリスクというものは、未然に発見できれば大事に至らないことが多いものです。未然の発見には、まずもって職場における労働者一人一人の「リスク回避」に対する意識を持たせることです。目の前の事象を見て、「これはおかしい」「放っておくと大変なことになる」という意識が持てるようになることが大切です。

そのためには、常日頃からの会社による「リスク回避」教育の徹底の実施が不可欠です。具体的事例を上げて「こういう状態を放置しておくと、こういうリスクが生じる」という考察を繰り返し行う他ないということです。

そして、もう一つは「リスク回避」に関わる報告や相談について、真正面で受け止める仕組みが会社側に整備されていることです。労働者がリスク事案を発見し、会社に申告しても正しく受け止めて、対応ができないようでは「無意味」以外の何物でもありません。何よりも会社で本当に機能する「受け皿」や「仕組み」をしっかりと構築しておくことが大切ですよ。

コラム一覧

無料メルマガ登録

今週のコラム、各種ご案内をお届け中です。ぜひ、ご登録ください。

登録解除