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No.308話:経営者の迷いは人事施策に混乱を招きます。
2026.05.20
経営者は時に非情とも思える決断を下さなければならない孤独な立場にあります。「人事評価制度の抜本的な見直し」「長年続いた退職金制度の廃止」「組織の規律を守るためのローパフォーマーの解雇」など、どれも従業員の人生に直結する重い選択であり、経営者が夜も眠れぬほど葛藤するのは当然のことと言えます。
しかし、労務コンサルタントとして多くの現場を見てきた立場から申し上げれば、経営者が最も行ってはならないことは、その決断の「是非」そのものよりも、「一度決めたことを途中で翻すことや取り消すこと」にあります。
例えば、「退職金制度の廃止」という大きな方針を打ち出したとしましょう。人事担当者は、法的なリスクを精査し、不利益変更の合理性を整え、従業員一人ひとりに説明するための膨大な準備に取り掛かります。反発を予測しながらも、「会社を存続させるための英断だ」という経営者の言葉を信じ、盾となって現場に臨んでいくのです。
ここで経営者が、一部の反対意見や自身の不安に負けて「やはり今回は見送ろう」と決断を撤回してしまったらどうなるでしょうか。人事担当者は梯子を外され、現場の信頼を完全に失います。そればかりか、次に経営者が「次は本気だ」と言ったとしても、誰もその言葉を重く受け止めなくなります。
組織の実行力は、この瞬間に失ってしまうことになります。
中国の古典「韓非子」には、法を運用する際の厳格さと一貫性の重要さが説かれています。信賞必罰が揺らげば、組織の規律は崩壊し、人心は離れていくという教えです。経営者が迷いを見せ、ルールを頻繁に変更することは、従業員に「声高に反対すれば変わるかもしれない」「今回の取り組みもどうせ一時的なものだ」という期待や不信感を与えます。
一度決めたことをやり抜く姿勢こそが、組織に「覚悟」を浸透させ、混乱を鎮める唯一の手段なのです。
もちろん、誤った方向に突き進むことを推奨するわけではありません。だからこそ、経営者が行うべきは「決断を下すまでのプロセスで徹底的に迷い、検討し尽くすこと」です。「その決断は、10年後の会社を支えるものか」「生じるリスクに対して、代替案やフォロー体制は万全か」「何があってもやり抜くという不退転の決意をもっているのか」と
自問自答し、信頼できる専門家や側近と議論を尽くした上で、最後の一線を越えてください。
その上で、一度「実行するぞ」と宣言したならば、微調整はあっても根幹の軸だけは決して動かさないことです。
人事労務における重い決断は、一時的に組織に痛みをもたらします。しかし、最も組織を疲弊させるのは痛みそのものではなく、経営者の「迷い」から生じる混迷です。経営者の言葉は、組織における「法」です。一度放たれた矢を呼び戻すことはできません。一貫性を持って最後までやり遂げる背中を見せること。それこそが、実務を担う人事担当者への最大の支援であり、経営者に求められる真のリーダーシップではないでしょうか。
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