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No.318話:Z世代の仕事の情熱に火をつけるには

「最近の若い人材は、昇進や昇給を提示しても今一つ響かないね」多くの経営者様からこうしたご相談をいただきます。高度経済成長期やバブル期を経験した世代にとっては、「報酬や役職」こそが最大のモチベーションでした。しかし、デジタルネイティブであり、予測不能な時代(VUCA)を生きてきたZ世代の価値観は大きく異なります。彼らが仕事に求めるのは「自分自身の介在価値」と「社会的な意義」と言われています。

指示された作業をこなすことではなく、「なぜその仕事をするのか」「自分の行動が社会の役に立っているか」を重視する彼らに対し、根性論や単純な成果報酬は通用しません。彼らのモチベーションを爆発させ、自主的な行動変容を引き出すには、次のようなメッセージと伝え方が必要と考えます。

 

〇Z世代の共感を生むメッセージとは

1.「点」の作業の「線」のストーリーへの変換

日常の地味な業務であっても、それが「どのような社会課題の解決につながっているか」をストーリーで語ります。例えば単なる事務作業を「お客様の挑戦を足元から支える重要な基盤」と再定義するような視点を提供することが重要です。

 

2.「企業の理念」と「個人の成長」の重なり

「会社の目指す未来」と「従業員自身の理想の姿」がどう重なっているかを示します。「会社のために働け」ではなく、「この会社での経験が、あなたの人生をどう豊かにするか」という文脈で語ることが彼らには響きます。

 

3.「失敗の容認」と「貢献の可視化」

チャレンジを肯定し、たとえ小さな成果であっても「あなたの行動が、チームや顧客の助けになった」と具体的に貢献を称える言葉を発信します。

 

〇行動変容を起こすメッセージの「発信方法」とは

どれだけ素晴らしい理念も、届き方と伝え方を誤れば「ただの綺麗事」として流されてしまいます。

1.「1対1(1on1)」と「対話」の重視

一方的な朝礼のスピーチや全社メールだけでは、心に届きません。1on1ミーティングなどの対話の場で、「君はどう思う?」「どんな社会貢献に興味がある?」と問いかけ、双方向のコミュニケーションの中で理念を噛み砕くプロセスが不可欠です。

 

2.数字だけでなく「感情」と「顧客の声」の共有

「売上目標〇〇万円達成」という数値目標よりも、「お客様からこんな感謝の言葉をいただいた」「我々のサービスでこんな困りごとが解決した」という「生の声」を共有する方が、彼らの心に深く刺さります。

 

古典『論語』に「これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」という言葉があります。報酬のために義務感で動く従業員(知る者・好む者)よりも、仕事の意義を理解し、主体的に楽しんで取り組む従業員(楽しむ者)こそが、組織に大きなイノベーションをもたらします。

Z世代のモチベーションを引き出す鍵は、彼らを「動かす」ことではなく、仕事の意味を正しく提示して「自ら動き出さずにはいられない状態を作る」ことです。貴社の理念と彼らの情熱が重なる言葉を、ぜひ経営者の「ご自身の言葉」で語りかけてみてください。

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